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クラスに2人「ヤングケアラー」 支援策は

2021年5月18日 12:11
クラスに2人「ヤングケアラー」 支援策は

介護などで家族を世話し、学校生活などに影響が及んでいる子ども「ヤングケアラー」。大阪府の男性の場合、修学旅行に行けないなどつらい思いをした上に、友人関係や進学にも影を落としました。国は17日に支援策をまとめましたが、そのポイントは―。


■小3から介護 高校教員が気付くも…

有働由美子キャスター
「40人クラスに約2人―。家事や家族の世話を日常的に担っていて、学業などに影響が出ている子ども『ヤングケアラー』の数字です。17日、国が支援策をまとめました」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「大阪府に住む男性(42)の場合ですが、父親とは3歳で死別し、心臓の病気だった母親のために小学3年生から買い物や病院への付き添いなどを行っていました。母親だけでなく祖母の介護もしていて、小中高と1度も修学旅行に行けず、専門学校への進学や正社員の就職を諦めたといいます」

「25歳の時、母親が寝たきりになり、アルバイトは6年で退職しました。男性は中学生の時から友人とも疎遠になってしまいました。高校の先生は気付いて、声をかけてはくれたのですが、具体的な支援にはつながらなかったといいます」


■「早期発見」と「相談体制の強化」を

小野解説委員
「男性のケースでは、高校の先生が気付くまで、周りが気付いてあげられませんでした。ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であることや、本人や家族に自覚がないことで、表面化しにくい面があります。そこで国の支援策では、ヤングケアラーをもっと知ろうということで、孤立をさせないためには、まず早期発見が大切だとしています」

「学校の教職員や、医療・介護などの機関の専門員、子ども食堂などで働く人に研修を行い、まずはどういう子どもが『ヤングケアラー』に当たるのかを把握し、適切な支援先につなげていこうという試みです」

「次に、相談体制の強化です。家族の世話をしている中高生の6割以上が、誰にも相談しなかったという調査結果もあります。SNSで匿名で相談できる窓口などを整備していくといいます」


■中高生「介護力」にされるケースも

小野解説委員
もう1つ問題があります。中高生であっても『介護力』とみられてしまい、『介護できているから大丈夫だね、親にデイサービスは必要ないね』と判断されてしまうことがあります」

有働キャスター
「中高生、必死に頑張っているんだと思いますが、介護力として大人のようにみなしてしまうのは、どうかなと思いますね」

小野解説委員
「そうなんです。介護力じゃない、福祉サービスの利用を検討してくださいということを、国としてはぜひ自治体などに周知していきたいということです」

有働キャスター
「私たち1人1人が知っているということが助けにつながるということもありますので、多くの人がヤングケアラーについて知ることも、とても大切だと思います。そして『24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)』もあります。今、まさに悩んでいるという方は、1人で抱え込まずに、一度ぜひ相談してください」

(5月17日『news zero』より)