染五郎「毎月がハロウィーンみたいな仕事」
歌舞伎俳優の市川染五郎(42)が25日、東京・新宿区の「於岩稲荷陽運寺(おいわいなりよううんじ)」で12月歌舞伎公演「東海道四谷怪談」の安全祈願を行った。
これまで5回、同公演に出演している染五郎が、舞台の安全と成功を祈願し、参拝後に取材に応じた。
「いわゆる“夏芝居”である」と前置きし、「私自身、冬に四谷怪談というのは“あり”だと思っておりましたところ、このお話をいただいて、興奮しています。同じお芝居に5度出演するということはなかなかございません。よほど縁があるのだと思います」としみじみ明かした。
事前の説明では染五郎が「お岩」「小平(こへい)」「与茂七(よもしち)」の3役を演じることが知らされていた。
取材陣から「今回は3役を演じられるということですが…」と話をふられると、「実は4役やることになりまして。大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)もやることになりました。(報道陣に知らせるのが)間に合わなかったという感じです。今、いろいろとやっております」と新情報を発表し、取材陣を驚かせた。
これまでの「東海道四谷怪談」ではあまり演じられてこなかった場面、今回新しく作る場面も加えるという。
演出についても「宙乗り含めて、今ある演出は何十年も前からあるものなんです。今の技術があれば、もっとすごいことができるのではないかと思っております。今、(舞台関係者の)みなさんのお知恵をお借りして、話し合っています」と、新たな見せ方をにおわせた。
取材陣から「ちまたではハロウィーンが盛り上がってきていますが、ご自宅では何かされるんですか?」と聞かれると「しないですね〜、してないですね」と苦笑い。「そういった楽しみは、なかなかおあずけな状態です。ただ、芝居はいろいろとしています。毎月がハロウィーンみたいな感じ。そういうことを仕事にしていますから」と笑みを浮かべた。