新幸四郎「とっちらかっている」特別展PR
歌舞伎俳優の市川染五郎改め十代目松本幸四郎(44)が2日、東京・東銀座の歌舞伎座ギャラリーで、三代同時襲名記念特別展「高麗屋のコリャイイや」の開幕テープカットを行った。
親子孫三代で二代目松本白鸚(75)、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎(12)を襲名した記念に、幸四郎の等身大のフィギュア(「車引」の松王丸)や、新染五郎自筆の襖絵(ふすまえ)、小道具などを展示する企画。
「これだけとっちらかっているのは、私の生きざまですね」と苦笑いの新幸四郎。ギャラリーは5階にあるため、「(歌舞伎座から)階が上がるに連れて、B級になっていく。私の個人的な興味でおもてなしをさせていただく場と思っていただければ、お怒りいただかないで済むかと思います」と、ユーモアたっぷりにPRした。
舞台には、口上のスチール写真を切り抜いたパネルが展示され、隣の座布団に座れば、来場者は親子三代と記念写真ができる。
「ここは決して大江戸温泉ではございませんので」と口跡もさえ、リラックスした様子を見せたが、昼の部で松王丸を演じた感想を聞かれると「厳しいな、大変だなという思いばかりですね。これ以上高いハードルはないな、と実感しています、まずは第一歩、みなさんに見ていただくことが私のなりわいですので、ここから目指すところに向かっていきますので、よろしくお願いいたします」と表情をきりりと引き締める。
新しい名前で呼ばれことにはまだ不慣れで、「(そばに)父がいるんじゃないかとビクッとするような、まだまだ自分だという実感はないですね」と明かした。