中村福助、5年ぶり復帰に「待ってました」
脳内出血を発症して療養していた歌舞伎俳優の中村福助(57)が2日、東京・歌舞伎座で5年ぶりの舞台復帰を飾った。
この日、初日を迎えた「秀山祭九月大歌舞伎」の昼の部「金閣寺」に慶寿院尼役で出演。
数分間の場面だったが、福助が登場すると来場者は拍手喝采して歓迎。「待ってました」「おめでとう」という掛け声も飛ぶ中、福助は短いせりふで健在ぶりを示した。
福助は2013年11月に脳内出血を発症したため、舞台を降板。2014年に七代目中村歌右衛門を襲名する予定だったが、延期していた。
福助は公演パンフレットに「この五年近く、毎日のように芝居の夢をみました。目覚めて涙した事もありましたが、今日の私があるのも諸先輩方、関係各位、とりわけファンの皆様のおかげと、お一人お一人に御礼申し上げたいです。まだ万全ではないですが、見守っていただけましたら幸いです」とコメントを寄せている。
「金閣寺」には、息子の中村児太郎(24)も出演。
5年ぶりの親子共演に、児太郎は「父が倒れてより諸先輩の皆様が、温かくご指導くださいました。今の私があるのは皆様のおかげです。喜びを噛みしめ、精一杯勤めさせていただきます」とパンフレットに思いを記している。