堂本剛にインタビュー 「苦しいなって思って生きてた」10代を振り返る 27年ぶり映画単独主演
■10代は「本当に睡眠時間もなかった」
堂本さんが、1997年公開の『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』以来、27年ぶりに映画単独主演したのは、映画『まる』(10月18日公開 製作・配給:アスミック・エース)です。
――27年ぶりに映画で単独主演する心境はいかがですか?
皆さん27年ぶりというところで、すごく大きく取り上げてはくださっていますけれども、本人的にはですね、「もう27年前の話だし」とか、「27年たってるんだな」とかって結構フラットに受け取ってはいますけれども。
久しぶりに映画の主演させていただいたということで、緊張はしなかったっていうとウソになりますけど。でも、現場の雰囲気もすごくよかったので、皆さん温かくて優しい人ばかりでしたので、非常にリラックスして演じること、挑むことができたなと思ってます。
――映画『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』の時は10代でしたが、当時と比べて演じる上での変化はありましたか?
当時は本当に睡眠時間もなかったですし、自分の心と向き合うほど苦しかった時期でもあるんですよ。やっぱり10代の頃にしか過ごせない、あるいは感じることのできない気持ちとか時間っていっぱいあると思うんですけど、それを優先することができなかったり、いろいろな積み重ねで、苦しいなって思って生きてた時期でもあります。
その時と今を比べると、本当に随分時間が過ぎてますから、自分の時間も作れるようにもなっていますし、自分の心とどういうふうに向き合っていけばいいかっていう、その方法もいろいろ持ち合わせたので、随分と楽に生きられるようになってはいるんですけど。
やっぱり芝居をさせていただく、演じさせていただくっていうところでいうと、全然変わってないって言っても過言じゃないなとも思います。芝居に向き合う時の気持ちとか台本を覚えて現場に入って演じて、演じる時の“緊張感”と楽しみ、演じた後の“安心感”と楽しみ、そういうものが当時と本当変わらずあるんだなっていう印象は受けながら演じさせてもらいましたね。
■俳優・堂本剛 撮影現場では「スタッフと仲良くなっていくスピードが早い」
今回、俳優・堂本剛を掘り下げるため、4つの質問を〇か✕かで答えてもらいました。
【以下、堂本さんの回答】
①セリフは家で覚える→〇
②撮影現場では共演者やスタッフとよく話す→〇
③芝居について相談した俳優仲間がいる→✕
④撮影の日に必ず行うルーティーンがある→✕
――セリフは、撮影現場や移動中に覚えるのではなく、家で覚えるということですが…
それこそ10代の寝る時間がなさすぎた時、1日平均3時間しか寝ないでいろいろな仕事をやってた時のお芝居の時は、さすがに移動中じゃないと覚える時間がなかったので、そこで覚えたりはしてましたけど。今は時間が作れるので家で覚えてますね。
――撮影現場では共演者などとよく話すということでしたが、特に話された方はどなたですか?
僕、毎回そうなんですけどスタッフさんの方がよくしゃべります。主演させていただくと、一人のシーンも多いので、スタッフの方々と仲良くなっていくスピードの方が早いですね。
今回でいうと、綾野(剛)さんとのシーンが多かったので、現場で綾野さんといろいろ話をしながら作ったシーンももちろんあるので。今回の現場でいえば綾野さんは一番話した共演者になります。
映画『まる』は、堂本さん演じる主人公・沢田が、偶然描いた〇(まる)によって、日常が〇に浸食され始める物語です。