林家三平が本音で語る、笑点から旅立つ理由
レギュラー出演する演芸番組『笑点』から離れることを19日、番組内で発表した落語家・林家三平さん(51)。来週26日放送の“ラスト大喜利”の収録直後に、旅立ちを決断した理由や笑点メンバーからかけてもらった激励の言葉、そして心残りなどについて赤裸々に語っていただきました。
三平さんは2016年5月、『笑点』放送50周年を機に最年少メンバー(当時45歳)として大喜利に加入。お坊ちゃま育ちで一番の若手ということもあり、メンバーの中でイジられキャラとして愛されてきましたが、その一方で、世の中からは「三平はつまらない」などといった様々な意見もありました。今回、思い切って自ら退路を断ち、改めて“より面白い落語家”になるべく修業し直すことを決意。先輩方の温かいフォローもある中で、このまま笑点出演を続けることも可能でしたが敢えて厳しい選択をし、5年7か月で『笑点』から旅立つことになりました。
■ラスト大喜利収録後に語った“決断の真意”
私、二代 林家三平、今年いっぱいでもって笑点を離れます。自分のスキル、笑いのスキルを上げるために、この笑点から飛び出して…。(座布団)10枚たまるという笑点の偉業と言えばいいんでしょうか、この5年半、1回もありませんでした。何でなんだろうと自分の中でいつも考えていました。先輩たちのレベルの高さ、スキルの高さ、いつも肌で感じていたんです。
いったいどうすればいいんだろうと考えましたら、自分でもう一度修業し直さなければならない、そう思いまして、この度スタッフの皆さん、制作の皆さんとお話をさせていただいて、1回(番組を)出させてくださいとお願いしました。本当にスタッフの皆さんに感謝申し上げております。今後いろんな意味で、体も鍛えて、心も鍛えて、そして幅を広くするためにいろんな経験をして、自分の力で笑いがとれるような、そんな芸人になっていきたいと思いまして、決断をさせていただきました。
■笑点メンバーから激励「一緒に頑張ろうよ」
先日なんですけど、メンバーの皆さんもご存じになってから、特急の中で、好楽師匠(三遊亭好楽)が「何で出るんだよ」と言って、僕の肩を抱いてくれて「一緒に頑張ろうよ」と引き留めてくださった気持ちがとてもうれしくて、あの光景はずっと忘れません。以前も、僕のこの気持ちを支えてくれたのが、小遊三師匠(三遊亭小遊三)でした。小遊三師匠は落語会で対談があったんですけど、そのときに「三平はいつでも腹が据わっているから大丈夫だ!」と言ってくださったことが、すごく今飛び立とうという気持ちを後押ししてくれています。いつも皆さんが「邪魔だ、邪魔だ」と言っている山田さん(山田隆夫)ですけど、山田さんも終わってから下りてくると「あのシーンよかったよ。頑張ったね。あそこね、面白かったよ」と言って激励してくれるんですよ。座布団運びの山田さんですが、あんなに優しい方なんです。本当に優しい方でした。それを肌で感じました。それがとても幸せでした。笑点ファミリーです。ファミリーという中でいるっていうのは本当に幸せでしたね。
■すべて心残り…甘えずに、断ち切って前へ
心残りはすべて心残りですけど、それを断ち切って、前に進まなければならないと思っていました。それが一番大切なことでしょ。自分にとって今甘えちゃいけないときですよ。世の中から厳しいお声も頂きましたし、「三平はつまらない」という意見もありました。その中でもやっぱり自分は、子供のためにも家族のためにも、そして僕を支えてくれた皆さん、僕のファンの方にも、頑張らなきゃいけない。我を張ってはいけないわけですけども、精進しなきゃいけないっていう気持ち、改めてこの年末思いました。
■いつの日か『笑点』復帰の可能性はあるか
それはテレビの前の視聴者の皆さんとお客様の声だと思います。「三平いらないよ」と言われたらそのままです。「やっぱり三平戻ってきてほしいね」と言われたら、戻らせていただける機会があるのかもしれません。すべては自分の努力次第というふうに思っています。それだけ世の中甘くないです。それは重々この年になって肌で感じています。今後とも頑張ってまいりますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。