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【来年で誕生25年】時代と共に変化する貞子の“呪い” はじまりは“ビデオテープ”

2022年12月9日 22:05
【来年で誕生25年】時代と共に変化する貞子の“呪い” はじまりは“ビデオテープ”
映画『リング』より Blu-ray¥3,800(税抜き) 発売:KADOKAWA 販売:ポニーキャニオン (C)1998「リング」「らせん」製作委員会
現在公開中の映画『貞子DX』で再び脚光を浴びている、日本が誇るホラーアイコン・貞子。2019年にはニューズウィーク日本版『世界が尊敬する日本人100』にも選ばれ、今や世界中で知られる存在となっています。来年で誕生から25年を迎える貞子ですが、呪われるきっかけとなるアイテムが時代と共に変化しています。これまでの作品と共に“貞子の呪いの変化”を振り返ります。

■呪いのはじまりは“ビデオテープ”

貞子のはじまりは1998年に公開された映画『リング』。松嶋菜々子さんが主人公を演じ、見たものを1週間後に呪い殺すという“呪いのビデオテープ”の謎を追うというストーリーで、長い黒髪に白いワンピース姿の貞子がテレビから出てくるシーンは見た人に衝撃を与えました。ジャパニーズホラーブームの火付け役となったこの作品では、今ではほとんど見ることがなくなった“ビデオテープ(VHS)”に収録された映像を見ることで、貞子に呪われるというものでした。

貞子が人々を呪う手段に変化が起きたのは、2012年に公開された映画『貞子3D』。作品は石原さとみさんが主人公を演じ、ニコニコ動画での生放送を見ていた全ての人が同時刻に死亡したという事件をきっかけに、動画から「お前じゃない…」という言葉が聞こえると自殺するという“呪いの動画”の謎に迫るストーリーが描かれました。この作品ではネット上で動画を見るという環境の変化からか呪われるきっかけが“呪いのビデオテープ”から“呪いの動画”へと変わり、人々がリアルに“怖い”と思えるシチュエーションへと進化していきました。

さらに、『リング』の公開から20年以上がたった2019年に公開された映画『貞子』では、時代と共に貞子の呪いの手段はさらに変化します。池田エライザさんが主演した今作ではSNSが一般的となり、誰でも気軽に撮影し投稿できる時代背景から、“見たら呪われる”から“撮影したら呪われる”へと変化。貞子を撮影したことで呪われてしまった、動画クリエーターが消息を絶ったことをきっかけに物語が進んでいき、恐怖が描かれます。

■SNSで拡散される“貞子の呪い”

シリーズ最新作となるのが、小芝風花さんが主人公を演じた映画『貞子DX』。最新作では再び見た人が呪われる“呪いのビデオテープ”が登場します。SNSで拡散される貞子の呪いを解明するために奔走する主人公たちの姿が描かれますが、“呪いのビデオテープ”を見た人が助かる誤った方法がSNSで拡散されることで、より多くの人たちに呪いが広がってしまいます。また、ネット社会において1日で世界中に情報が拡散されていくことから、呪いのタイムリミットも1週間から24時間へと大幅に短縮されました。

時代や環境の変化に合わせ人々がリアルに“怖い”というシチュエーションに変化を遂げてきた“貞子の呪い”。次はどのような呪いの手段を使って、見た人たちを恐怖させ楽しませてくれるのでしょうか。