愛犬・愛猫の足形がとれるスタンプ 創業98年の会社がこだわった「肉球を汚さない」仕組み
今年で創業98年を迎えた“はんこ”でおなじみのシヤチハタ株式会社が、初めていぬ・ねこ用の足形スタンプキットを開発しました。担当者に誕生のきっかけや、特にこだわったという仕組みについて取材しました。
■こだわりのポイントは「ペットにも飼い主にも優しい」技術
担当者に、特にこだわった部分を聞くと「犬や猫の足形を取るためにインキを足に直接塗ることが難しいことから、フィルムを利用して足形をとるタイプの商品を開発しました」と回答。実はこの商品、“ペットの肉球を汚さず、部屋も汚さない”というのが最大の特徴で、直接肉球にインキをつけるのではなく、フィルムにインキをつけて裏返し、その上からペットの足を押すと、紙に足形を残すことができる仕組みとなっています。
■実際に記者の愛犬で試してみた
記者がペットの犬(トイプードル、オス・8歳)で以下の手順を踏み、足形スタンプを試してみました。
1. フィルムの「インキを塗る」と書かれた面に、インキパッドを押してインキを塗る
2. フィルムをひっくり返して「手足を押す」と書かれた面をオモテにする
3. フィルムの上に犬の足を置き、優しく押さえる
4. フィルムを紙からそっと離すと、足形が完成
所要時間は、わずか3分ほど。フィルムの上から足形を押しているため、犬の肉球は汚れません。フィルムについたインクは、ウエットティッシュなどで簡単に拭き取ることができ、約25回分まで使用することができるため、失敗しても繰り返し試すことができます。
■社員が飼っているペットで検証 説明書に反映した情報は
担当者によると、開発において社員が飼っているペットで実際に性能を検証し、説明書の「使い方」や「注意点」にそこで気づいた情報を加えたといいます。例えば…
【気づき1】
肉球周りの毛が伸びている場合には、トリミングをしてから押した方がキレイな足形がとれる
【気づき2】
ペットの体格(大きさ)によって、体が大きいペットは『ぺたっち』を(テーブルや床などに)置いて押せるが、小さいペットは抱っこして取る使い方の方がいい
以上2点の気づきがあり、「使い方」の注意書きやイラストに付け加えられました。『ぺたっち』は企画段階から約2年かけて、商品として実現に至ったといいます。
今後、一般販売も予定されているということです。