3年に1度の架け替え作業中の「祖谷のかずら橋」 架け替えの様子を間近で見られる見学会を初開催【徳島】
徳島県三好市西祖谷山村の「祖谷のかずら橋」で、いま、3年に1度の架け替え作業が行われています。
滅多に見られない架け替えの様子を間近で見られる見学会が、1月13日、初めて開催されました。
伝統の技術を目の当たりにした参加者の反応は。
「祖谷のかずら橋」は国指定の重要有形民俗文化財です。
長さは45m、水面からの高さは約14mで、年間約35万人が訪れる観光名所でもあります。
風雨でカズラが傷むため、3年に1度は架け替えられていて、架け替えの年にあたる2024年は1月9日から地元住民でつくる「かずら橋保勝会」が、揺れる橋の上で慎重に作業を進めています。
1月13日には、三好市観光協会主催で初めてとなる一般見学会が開かれ、徳島県内外から24人が参加しました。
(観光ガイド)
「いま、ちょうど古い橋をとってる作業の最中です」
見学会では、地元のガイドがかずら橋の歴史や材料などについて説明しました。
(観光ガイド)
「(カズラの)大きさは直径2cmぐらいから大きいので5cmぐらいありまして、非常に硬いんですよね。温度をかけることによって、すごく柔らかくなります」
材料となるシラクチカズラは、2023年秋に高知県の国有林で採集されたものです。
直径2cm以上のものが使われ、総重量は、6トンにもなるんだそうです。
通常は硬くて曲げたりできませんが、蒸すことで柔らかくなり、ワイヤーに巻き付けることができます。
(観光ガイド)
「このぐらいですと、15分から20分で蒸しあがるということです、柔らかくなる。で、このクラスだと30分から40分はかかるということ。カズラにはクセがあるので、まっすぐするために一度蒸して、引っ張って、曲がりを直しておるらしいです」
(かずら橋保勝会 藤原啓二会長)
「引っ張って2~3日冷やしたら(まっすぐになる)、ストレートパーマですね」
架け替え作業は冬の寒い時期に行われるため、カズラが冷える前に巻き付けるにはスピードが勝負になります。
「(Q.これは熱いんですか?)熱いよ、触れん、やけどする。(Q.はやくしないといけない?)うん、時間の問題」
カズラをワイヤーに巻き付ける際、外れにくくするための工夫がありました。
それはカズラを回転させること、よく見るとカズラの端を持つ人が手をひねって回転させていることがわかります。
こうした技術を継承するために、地元で保勝会が作られ活動していますが、会員の高齢化は深刻です。
そんな中、2024年は24歳の若手が初めて作業に参加しました。
(24歳の「かずら橋保勝会」メンバー)
「マニュアルとかがない中で、口伝えとか経験だけで地元の人がやってるのがすごい、単純に。危ないものなのに、これだけ人の知恵でやってるのはすごいと思いました」
見学会の参加者は、昔からの技術を継承して行われる架け替え作業を熱心に見つめ、感心している様子でした。
(見学会の参加者)
「感動しました。作業工程とかいろいろ聞いて」
(千葉県から来た参加者)
「普段何もないときに渡って帰るよりも、詳しく知ることができてよかったねと、主人と話してました」
(山口県から来た参加者)
「山口県の錦帯橋があるので、三大奇橋の一つということで(来た)。よかったです」
「祖谷のかずら橋」は、2023年に国際認証団体「グリーンディスティネーション」が選ぶ、「世界の持続可能な観光地TOP100」に選出されるなど、海外からも注目を集めています。
(台湾から見に来た人)
「(Q.台湾ではかずら橋は有名?)有名、本当に有名。旅行会社(のツアー)も、たくさん人が参加します。(Q.きょうは渡れないけど)残念ね、来年も来る」
こうした環境の中、保勝会は、地元の伝統技術を守っていくためにも活動を続けていきたいと話します。
(かずら橋保勝会 藤原啓二会長(63))
「かずら橋も(世界の持続可能な観光地)100選に選ばれたことで、若手が少ない中で祖谷を盛り上げていきたいと思います」
架け替え工事は2月中旬に完了予定で、その間、かずら橋は通行止めになります。
カズラは、直径が1cm大きくなるのに10年ほどかかるため、橋に使われるものは樹齢20年以上のものだそうで、カズラの確保もこれからの大きな課題と話していました。
見学会は、2月3日までの毎週土曜日に開催されます。
事前に申し込みが必要で、1月20日の分は、すでに定員いっぱいだということです。
滅多に見られない架け替えの様子を間近で見られる見学会が、1月13日、初めて開催されました。
伝統の技術を目の当たりにした参加者の反応は。
「祖谷のかずら橋」は国指定の重要有形民俗文化財です。
長さは45m、水面からの高さは約14mで、年間約35万人が訪れる観光名所でもあります。
風雨でカズラが傷むため、3年に1度は架け替えられていて、架け替えの年にあたる2024年は1月9日から地元住民でつくる「かずら橋保勝会」が、揺れる橋の上で慎重に作業を進めています。
1月13日には、三好市観光協会主催で初めてとなる一般見学会が開かれ、徳島県内外から24人が参加しました。
(観光ガイド)
「いま、ちょうど古い橋をとってる作業の最中です」
見学会では、地元のガイドがかずら橋の歴史や材料などについて説明しました。
(観光ガイド)
「(カズラの)大きさは直径2cmぐらいから大きいので5cmぐらいありまして、非常に硬いんですよね。温度をかけることによって、すごく柔らかくなります」
材料となるシラクチカズラは、2023年秋に高知県の国有林で採集されたものです。
直径2cm以上のものが使われ、総重量は、6トンにもなるんだそうです。
通常は硬くて曲げたりできませんが、蒸すことで柔らかくなり、ワイヤーに巻き付けることができます。
(観光ガイド)
「このぐらいですと、15分から20分で蒸しあがるということです、柔らかくなる。で、このクラスだと30分から40分はかかるということ。カズラにはクセがあるので、まっすぐするために一度蒸して、引っ張って、曲がりを直しておるらしいです」
(かずら橋保勝会 藤原啓二会長)
「引っ張って2~3日冷やしたら(まっすぐになる)、ストレートパーマですね」
架け替え作業は冬の寒い時期に行われるため、カズラが冷える前に巻き付けるにはスピードが勝負になります。
「(Q.これは熱いんですか?)熱いよ、触れん、やけどする。(Q.はやくしないといけない?)うん、時間の問題」
カズラをワイヤーに巻き付ける際、外れにくくするための工夫がありました。
それはカズラを回転させること、よく見るとカズラの端を持つ人が手をひねって回転させていることがわかります。
こうした技術を継承するために、地元で保勝会が作られ活動していますが、会員の高齢化は深刻です。
そんな中、2024年は24歳の若手が初めて作業に参加しました。
(24歳の「かずら橋保勝会」メンバー)
「マニュアルとかがない中で、口伝えとか経験だけで地元の人がやってるのがすごい、単純に。危ないものなのに、これだけ人の知恵でやってるのはすごいと思いました」
見学会の参加者は、昔からの技術を継承して行われる架け替え作業を熱心に見つめ、感心している様子でした。
(見学会の参加者)
「感動しました。作業工程とかいろいろ聞いて」
(千葉県から来た参加者)
「普段何もないときに渡って帰るよりも、詳しく知ることができてよかったねと、主人と話してました」
(山口県から来た参加者)
「山口県の錦帯橋があるので、三大奇橋の一つということで(来た)。よかったです」
「祖谷のかずら橋」は、2023年に国際認証団体「グリーンディスティネーション」が選ぶ、「世界の持続可能な観光地TOP100」に選出されるなど、海外からも注目を集めています。
(台湾から見に来た人)
「(Q.台湾ではかずら橋は有名?)有名、本当に有名。旅行会社(のツアー)も、たくさん人が参加します。(Q.きょうは渡れないけど)残念ね、来年も来る」
こうした環境の中、保勝会は、地元の伝統技術を守っていくためにも活動を続けていきたいと話します。
(かずら橋保勝会 藤原啓二会長(63))
「かずら橋も(世界の持続可能な観光地)100選に選ばれたことで、若手が少ない中で祖谷を盛り上げていきたいと思います」
架け替え工事は2月中旬に完了予定で、その間、かずら橋は通行止めになります。
カズラは、直径が1cm大きくなるのに10年ほどかかるため、橋に使われるものは樹齢20年以上のものだそうで、カズラの確保もこれからの大きな課題と話していました。
見学会は、2月3日までの毎週土曜日に開催されます。
事前に申し込みが必要で、1月20日の分は、すでに定員いっぱいだということです。