高校生漫才日本一に 高岡工芸高校コンビの魅力は
高岡工芸高校のコンビが9月に、高校生の漫才日本一を決める大会で優勝しました。「お笑い」と「芸術」に取り組む2人を取材しました。
「どうも~『19秒芝生舐め』と申します、お願いしまーす」「俺の好きな食べ物ランキング第一位、アンパンマンパン。」「え、めずらし~」
高岡工芸高校3年の渡邉楽さんと高橋洸さんの漫才コンビ「19秒芝生舐め」。全国から849組がエントリーした「ハイスクールマンザイ2024」に出場して、9月に見事優勝。大舞台で「高校生漫才日本一」の栄冠を手にしました。
「あとは飛行機の操縦席に乗って、ショート動画を見ながら大きなハンバーガーを食べてる犬」「コックピットティックトックビッグマックドッグじゃねえか」
審査員が評価したのは、漫才の中に巧みに散りばめられた言葉遊び。唯一無二の独特なワードセンスが優勝を決定づけました。
「例えばデニムのジーンズ履いてるベジタリアンのおじいさんチンパンジー」「おい、ジーパンヴィーガンじいさんチンパンジーじゃねえか」
2人が通うのは高岡工芸高校のデザイン・絵画科。今は3年生で、卒業に向けて1つの作品を仕上げる課題に取り組んでいます。
ボケ役の高橋洸さん「これを卒業制作の作品の横に、この人が描きましたよという感じで、自己紹介みたいな感じで自画像を飾るやつです」
ツッコミ役の渡邉楽さん「自分の好きなものをテーマにしたものにしたい。文字が好きだったりとか、あとはボードゲームとかカードゲームをよくやったりとか」
デザイン・絵画科の教諭「作ってるアート作品とか見ても、やっぱり独特な面白さ、クオリティーの高さがあるなと思います」
2人が学んでいるデザインや絵画と、漫才。その共通点は?
高橋洸さん「漫才も芸術も表現する人がいて、それを見てなにか感じる人ってのが形としては一緒なんで。どっちもコミュニケーションツールの1つだと思っているので、人と人とを繋げるという点ではすごい一緒だなって」
2人はクラスのムードメーカーです。
クラスメート「うるさいしめんどくさい、でも面白いんで」「おー」「(2人は)ずっと一緒にいますね」「ずっと一緒にいるし、お互い肯定しあっとるというか」
コンビを結成したのは去年5月。お笑いが好きだった渡邉さんが高橋さんに声をかけました。
渡邉楽さん「遊んでたりしゃべってたりした時に、すごい気が合うなっていうのは思ってて、あとは声が大きいしあまり恥ずかしがらないし」
高橋洸さん「最初は緊張してたんですけど、思いっきり動いて漫才やってったら楽しいが勝って、やり終わったあとは清々しいというか」
渡邉楽さん「すごい芸人向きだと思います、今の聞いて」
2人は、それぞれ別の県外の芸術大学への進学を目指しています。
渡邉楽さん「第1志望の大学に合格できたらお笑いサークルに入って、お笑いと芸術両方しながら活動していきたいなって思ってて。大学4年間卒業したら、今のところはNSC(吉本総合芸能学院)に入って、そのまま1年間終わったら吉本興業に入って芸人をやるという夢を持ってる」
高橋洸さん「今はお笑いをやめるわけじゃないんですけど、芸術の方に専念していこうと思ってて。自分と人との繋がりを広げていきたいなと。コンビは特に解散とか活動休止とかは、わざわざやらなくてもいいかなと思ってて。19秒芝生舐めという存在はなくなるわけじゃないんで、またどっかでできたらいいなって思ってますね」
新しい形の漫才を生み出した2人。この先、極めていくのはお笑いか、芸術か。今後も目が離せません。
「もう頭パンパンだよ、ありがとうございました」