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国宝『上杉家文書』2000点公開 手紙から読み取れる戦国武将たちの関係性とは… 上杉博物館(米沢市)

2024年3月8日 18:05
国宝『上杉家文書』2000点公開 手紙から読み取れる戦国武将たちの関係性とは… 上杉博物館(米沢市)

上杉謙信などの戦国武将が送った手紙の署名や紙の質に注目し、武将同士の関係性を読み解く企画展が、米沢市の上杉博物館で開かれています。

米沢市の上杉博物館には、鎌倉時代から大正時代までの上杉家にまつわる手紙などの文書・『上杉家文書』が合わせて2000点保管され、国宝に指定されています。今回は、このうちの44点が展示され、手紙の書き方や使用している紙の違いに焦点を当て、戦国武将たちの関係性を読み解いています。
こちらは、現在の鶴岡市を拠点としていた戦国武将・大宝寺義興が、上杉景勝に宛てた手紙です。戦国時代の勢力争いの中で、景勝に支援を求める内容となっています。

上杉博物館 阿部哲人学芸員
「差出の署名は普通、義興(名前)だけでも十分だが『源』と名字も書いている。かなり丁寧な書き方で書かれている」

一方、こちらの2つの手紙はどちらも上杉謙信が義理の兄に当たる戦国武将・長尾政景に宛てたものです。謙信が上杉家を継ぐ前の手紙では、斐紙と呼ばれる貴重な紙を使っていましたが、家督を継いだ後に送った手紙では、一般的な和紙を使用しています。相手と自分の家の格に合わせて手紙に使う紙の質を変えていたことが推測されるといいます。

阿部学芸員
「(書状を見ることで)戦いとは別の面の戦国武将の姿が見えてくる(相手への)気づかいや細心を払う姿勢は現代にも同じものがあるので重ね合わせて見てほしい」

企画展は、今月10日まで開かれています。

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