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「表情の違い見比べて」縄文時代の土偶213点 出土した地域ごとに展示 企画展が開幕 山梨

2024年9月18日 19:28
「表情の違い見比べて」縄文時代の土偶213点 出土した地域ごとに展示 企画展が開幕 山梨

 県内で出土した縄文時代の土偶を紹介する企画展が18日、笛吹市の釈迦堂遺跡博物館で始まりました。出土した地域ごとの違いを見比べることができます。

 土偶は主に妊娠した女性の姿をかたどり安産を願った縄文時代の土人形で、山梨は全国的にも多く出土することで知られています。

 企画展「やまなし土偶探訪」では約5000年前の縄文時代中期を中心にした土偶213点が、出土した市町村ごとに展示されています。

釈迦堂遺跡博物館 林亮太 学芸員
「(Q地域ごとに作りの違いはある?)北杜市や韮崎市など峡北地域などでは土偶の顔が精巧に作られているものが多数出土していて、少し緊張感のある表情や作りが大きな特徴。こちらの峡東地域のケースでは表情が朗らかになっているものが多い。関東地域の人たちとの交流がしやすい立地にあったのでいろいろな文化を受け入れる人が多かった分、こういった表情になっているのでは」

 中には、この時代の土偶にはあまり見られない髪形をデザインしたものや新たな命が宿った大きなお腹を手でさする妊婦など、縄文人が土偶に込めた願いや思いを5000年の時を超えてうかがい知ることができます。

釈迦堂遺跡博物館 林亮太 学芸員
「県内各地でこの地域ではこういった土偶が出土しているというようなところを見ていただいて、様々な表情だったり作りを楽しんでもらいたい」

 この企画展は12月23日まで開かれています。

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