山梨大に微生物研究の新拠点 新薬開発目指す ノーベル賞・大村博士「大きな成果期待」山梨県
山梨大学に微生物資源を活用した新たな研究機関が発足し3日、開所式が行われました。
卒業生の大村智博士が特別栄誉教授を務める北里大学や製薬会社とも連携し、新薬の開発につながる微生物の研究に取り組みます。
新たに発足したのは「大村記念微生物資源研究フロウティラ」です。
フロウティラは「行動を共にする集団」を意味するラテン語で、山梨大学が次世代の重点研究領域に位置付ける微生物資源を生かした先端研究の拠点を目指します。
開所式には山梨大の卒業生で、微生物から発見した物質をもとに開発した「イベルメクチン」でノーベル賞を受賞した大村智特別名誉博士が「異なる分野が連携する未来志向の共同事業であり、大きな成果が期待できる」とあいさつしました。
山梨大学 中村和彦 学長
「大村先生の貴重なご研究を基にこのような機関を作ることは、本学の学生にとってもこれから入学する高校生にとっても非常に意味のあるものだと思っている」
山梨大学によりますと、地球上にはまだ未知の微生物が100万種類以上存在し、この中には人類に有益な物質を産出するものもあるとされます。
山梨大学は今後、大村博士が拠点を置く北里大学や製薬会社と連携し、人類にとって有用な新薬をつくるための研究を進める方針です。