TPP首席交渉官会合 大きな進展なし
TPP(=環太平洋経済連携協定)の大きな焦点となっている農産物の関税に関する日米の事務レベルでの協議が、10日まで東京で行われたが合意には至らなかった。
今回の協議では農産品の重要5項目の関税の取り扱いのうち、牛肉や豚肉の輸入が急増した場合に行う緊急の輸入制限(=セーフガード)の取り扱いなどを中心に話し合いが行われた。協議を終えた大江首席交渉官代理は「正直言って今回の進展はきわめて限られたものだった。期待した進展は得られなかった」と述べ、合意に至らなかったことを明らかにした。
今後、日米の閣僚会合に向けてさらに事務レベルでの交渉を進める方針だが日米間では依然、距離感がかなりあるということで交渉は難航している。
一方、ベトナムのハノイで開かれていた交渉参加12か国による首席交渉官会合も10日、最終日だったが、大きな進展はなく、今後も引き続き協議することになった。