大塚家具の大株主投資ファンド 社長側支持
大塚家具の経営権をめぐり委任状の争奪戦が繰り広げられる中、10日に大量に株を売っていたことが明らかになった大株主の投資ファンドが社長側の提案に賛成票を投じる意向であることを表明した。株主総会の前に態度を表明するのは異例のこと。
大塚家具の株主総会を約2週間後に控え、投資ファンド「ブランデス・インベストメント・パートナーズ」は、大塚久美子社長が打ち出した会社提案を強く支持すると表明した。理由として、久美子社長率いる現経営陣を信頼していることや、ブランデスが望んでいた配当引き上げなどの資本政策への取り組みを行っていることを挙げている。
ただ、ブランデスは、保有していた大塚家具の株式10%超のうち半分以上を売却していて、3日時点の保有割合が4%台まで低下したことを10日に明らかにしている。このため、「株を売っておきながら、経営方針を評価すると言うのは、矛盾している」という声も、関係者から上がっている。
株主総会での議決権は去年末が基準となるため、ブランデスは10%超の議決権を保有していて、久美子社長側は資産管理会社の10%とあわせて20%超の支持を確保したもよう。一方、勝久会長側は、自身が保有する19%も含めて21%超は確保しているとみられている。今後は、大株主の機関投資家や個人株主がどちらを支持するのか注目される。