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申年は“騒ぐ年”…恒例「大発会」株価は?

2016年1月4日 10:42
申年は“騒ぐ年”…恒例「大発会」株価は?

 4日、東京証券取引所では恒例の「大発会」が行われ、今年最初の取引が始まった。

 今年最初の取引で日経平均株価は昨年末の終値より215円13銭、値を下げて始まり、幸先のよいスタートとはならなかった。取引前には、晴れ着姿の女性が鐘を打ち鳴らし、取引所は新年らしいムードに包まれた。しかし4日朝は、昨年末のアメリカ・ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が値を下げた流れを受け、売り注文が先行した。

 今年の日経平均株価について、市場関係者の多くは去年の最高値2万868円を上回る場面があると予想している。要因の1つは、先月、アメリカが利上げに踏み切ったこと。これにより、円安が進み、輸出関連企業にはメリットがあると期待されている。また、今年は夏に参議院選挙を控えているため、それまでは株価は上がるとの見方が優勢。選挙前には、新たな経済対策が打ち出されるとの期待があるからだ。

 一方、アメリカの利上げや原油安が世界の経済に及ぼす影響や中国の景気の減速は、引き続き、懸念材料となっている。国内では“アベノミクス”が4年目を迎え、景気回復を実感できる年になるか正念場となる。申(さる)年は相場の格言では「騒ぐ年」と言われているが、株価が上昇して「騒ぐ」のか、下落して「騒ぐ」ことになるのか、市場の見方は分かれている。