去年１年間の海外とのモノやサービスなどの取引を示す、日本の経常収支の黒字は、前年の黒字額より６倍以上増えて、東日本大震災前の水準になった。

　財務省が発表した去年１年間の経常収支の黒字は前年に比べ１３兆９９５５億円増えて１６兆６４１３億円となった。原油価格の下落にともない原油や液化天然ガスなどの輸入額が大幅に減ったことが主な要因。

　また企業の海外の子会社のもうけや配当金の受け取りなどを示す第一次所得収支も２０兆７７６７億円の黒字で、１９８５年以降、過去最大となった。さらに訪日外国人の旅行者数が過去最高となり、旅行収支も５３年ぶりの黒字。これにより日本の経常黒字は東日本大震災前の２０１０年以来、５年ぶりの水準に戻った。