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日銀、景気判断引き上げ 追加緩和は見送り

2016年12月20日 21:19
日銀、景気判断引き上げ 追加緩和は見送り

 日本銀行は20日、1年7か月ぶりに景気に対する判断を引き上げた。それを踏まえて今の金融政策を維持するとして追加の金融緩和は行わないことを決めた。

 日銀・黒田東彦総裁「我が国の景気については緩やかな回復基調を続けていると前回対比、判断を一歩進めました。今回の景気判断を引き上げた背景自体は海外経済の改善、それから国内での輸出や生産の持ち直し、そして個人消費について持ち直しを示唆する指標が増えてきた」

 日銀は、20日の金融政策決定会合で国内の景気について「緩やかな回復基調を続けている」として、判断を一段引き上げた。先月の判断から「輸出・生産面に鈍さがみられる」という表現を削除し、上向きに修正した形。それを踏まえて今回の会合では、追加の金融緩和は見送った。

 一方、年2%の物価上昇という目標について、黒田総裁は「距離はまだまだ遠い」と述べ、達成時期を「2018年度頃」とした先月の判断は変更しなかった。