東芝、決算発表1か月延期 監査法人と決裂
東芝で異例の混乱が続いている。巨額の損失を計上する東芝は、14日正午に決算内容を開示する予定だったが、とりやめた。
日本テレビの取材によると、東芝と東芝の決算を見る監査法人が14日昼前に決裂し、決算発表を1か月延期することを決めた。関係者によると、14日に公表予定だった決算書には、監査法人が投資家に対して「この先の東芝全体の事業の継続にリスクがある」と注意を促す記載をする予定だった。これは、監査法人が原発の損失計上の経緯について納得しておらず「まだ情報が不十分だ」と判断したからだ。
東芝はこれまで巨額損失の理由についてアメリカでの原発工事のコストが想定より膨れあがったためと説明しているが、決算を詰める過程で、新たな疑問点が発覚し、まだ検証が続く見込み。
東芝は、原発事業の損失によって4月から12月の決算で大幅な赤字に陥る見込みだが、経営再建のためには、リスクの大きいアメリカの原発事業を大幅に縮小しなければ難しい状況になっている。