同友会“政府は原発不可欠の現実を国民に”
経済同友会は温室効果ガスの削減目標達成のため、政府は原発を当面使い続けなければいけないことを国民に明確に示すべきだとする提言を公表した。
政府は温室効果ガスを削減するために、2030年までに日本が利用するエネルギーのうち20~22%を原子力発電とする目標を掲げている。
しかし、東日本大震災による原発事故以降、原発が社会的に受け入れられにくいことなどから、温室効果ガスを排出する化石エネルギーへの依存度が8割を超えている。
こうした状況を受け、経済同友会では、石村和彦副代表幹事(AGC会長)をトップとしてエネルギー問題の課題をまとめ、「原発をめぐる状況がこのまま続けば、温室効果ガス削減目標の達成は危うい」と指摘した。
その上で“政府は、エネルギーコストの面でも、温室効果ガス削減の面でも、原発を当面の間は使い続けていかなければいけない現実を、国民に示すべきである”と求めた。
また、民間企業が原子力発電事業を維持することはリスクがあるとの意見を紹介し、国は民間任せにせず、前面に出て責任を持ち、事業が続けられる環境を整えるべきだとして、国の関与を強化するよう求めた。