狙いは平日の集客 ディズニーが入園チケット値上げへ 観光庁は「平日限定」キャンペーンを拡充
10月からディズニーリゾートのチケットの最高価格が初めて1万円を超えることになります。一方、観光庁は平日の旅行をお得に楽しめるキャンペーンを拡充します。どちらも狙いは、人の少ない平日に観光客を呼び込むことです。
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ティズニーリゾートに行く人
「1万超えちゃったんだなと」
「悲しいです」
「正直ショックですよね、高くなっちゃうんだなと」
東京ディズニーランドと東京ディズニーシーで、10月1日からのチケットの値上げが発表されました。平日や休日、繁忙期、閑散期など日によってチケットの価格が変動し、高い日では初めて1万円を超えることになりました。一方、閑散期の平日では、高い日と比べ3000円安い日もあります。(大人1日券 最大1万900円 最低7900円)
価格改定の狙いは“平準化”です。混み合う日から、人の少ない平日への来園を促したいということです。
ディズニーリゾートに行く大学生
「社会人になればお金に余裕できるし、(平準化で客が減れば)すいている土日に来られるのはうれしい」
ディズニーリゾートに行く人
「安い方を選びたいから、平日に来ると思います」
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観光地に人が戻る中で、「混雑」が課題となっています。人が集中するような週末から平日へと、観光客を分散させる動きが進んでいます。
平日への分散旅行は、観光庁も後押ししています。
観光庁 和田浩一長官
「旅行需要の平準化を一層促進するため、本キャンペーンの取り組みをより充実させることといたしました」
『「平日にもう1泊」キャンペーン』として、平日限定でお得に旅行が楽しめる商品を特設サイトで紹介しています。28日からSNSなども活用し、さらなる周知を目指していくということです。
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千葉・館山の海が一望できる宿「花しぶき」も、今月からこのキャンペーンに加わりました。平日に2泊する人は、通常料金から2000円引きになります。さらに、通常3500円の貸し切り露天風呂を無料で利用できる特典もついています。
宿泊客
「お風呂もゆっくりできて、平日だと人が少ないので、夕食も朝食もおいしく食べられて楽しかったです」
宿泊客
「すいていますし、料金もお得ですから、いいことが多いですね」
ゆったり過ごすことができるのも平日ならではのこと。実際に平日の稼働率が上がったといいます。
進む“平準化”。ただ――
花しぶき 金木登支配人
「まだまだ、全国規模で見ると認知の程は低いかと思います」
今後、新規客の利用にもつなげていきたいということです。
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とはいうものの、平日に休めない人も多いのではないでしょうか。
今、働く人の多様な変化に答えるように、平日休みを増やす選択ができる会社も出てきています。ファッション通販サイトなどを運営する会社で働く久保さんは現在、一部部署で導入されている「週休3日制」を利用しています。
ZOZOホスピタリティ本部・ディレクター 久保裕之さん
「休みが1日増えたことで、今までできなかったことに挑戦できるようになりました」
増えた平日休みでは、趣味のサッカー観戦をするなど、充実した時間を過ごしているということです。1日の勤務時間を増やすことで金曜日が休みとなり、毎週3連休になります。最初は慣れなかったものの、次第に週休3日を利用する前よりも、残業時間が減ったといいます。
ZOZOホスピタリティ本部・ディレクター 久保裕之さん
「1週間が4日になったことで、仕事もプライベートもどちらも全力で向き合うことができ、より充実した生活が送れるのではないかと」
平日の過ごし方を改めて考えてみると、有意義でお得な活用方法が眠っているかもしれません。