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「鉄道開業150周年」イベント…駅弁の“元祖”や“復刻版”が人気 老舗店では新たな挑戦も

2022年10月14日 22:18
「鉄道開業150周年」イベント…駅弁の“元祖”や“復刻版”が人気 老舗店では新たな挑戦も

日本で鉄道が開業してから14日で150年を迎え、発祥の地、東京・新橋では記念イベントが行われました。鉄道と共に進化してきたのが駅弁です。東京駅では、日本各地の有名駅弁の「復刻版」を販売するなど、にぎわいをみせています。さらに今、駅弁の老舗店が新たな挑戦に踏み出していました。

   ◇

行楽の秋、旅に出ずとも、自宅で“行楽気分”を味わうことができます。

神奈川・横浜市にある「横浜高島屋」では、「駅弁フェア」が開催中です。

東海道本線の終点、神戸駅の名物駅弁「ひっぱりだこ飯」や、小田原駅の「鯛めし」など、沿線の名物駅弁が集結しています。

30代
「5個ぐらい買いました。旅にはいけないけど、楽しみたいなって。早く食べたいです」

中でも、このフェア限定の駅弁が――

横浜高島屋・食料品責任者 猿田文彦さん
「“駅弁の元祖”といわれる、おにぎり弁当も用意しています」

にぎりめし2つに漬物が添えられたシンプルな駅弁です。

1885年に宇都宮駅で販売された、“元祖の駅弁”をモチーフに作られました。(※諸説あります)

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歴史をさかのぼる理由は、14日で「鉄道開業150周年」を迎えるからです。

東京駅では、日本各地の有名駅弁の復刻版を販売しています。

30代
「150周年の記念で出てたので。昔の気分にひたってみたいなと」

中には、包み紙を愛するあまり、復刻版を4つ買う人もいました。

50代
「包み紙を全部、記念に残していますので」

老舗「大船軒」の「サンドイッチ」や、「鰺の押寿し」など有名な駅弁が復刻される中、東京の定番の駅弁「チキン弁当」も今回、期間限定で復刻されました。販売開始当時の判が押されるなど、細部までこだわっています。

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“肝心の味”も、半世紀の間に変化がありました。東京・荒川区にある1900年創業の老舗「日本ばし大増」を訪ねました。

日本ばし大増 商品開発部 池田大輔さん
「1番の違いは(からあげの)衣だと思うんですけど、現代版はフライドチキンに近いような、時間がたっても、やわらかく食べられる」

冷めていることが大前提の駅弁。食感がある「からあげ」に進化させた一方で、看板のチキンライスの味は大きく変えずに守り続けているということです。

復刻版と比べて、現代版の箱の形が大きく変わっている意味は、東京を旅立つ人たちへの大きな“思いやり”です。

日本ばし大増 商品開発部 池田大輔さん
「これ(復刻版)だと(座席の)テーブルにのらないとか、これ(現代版)はパッケージあければ、そのまま食べられる」

今回、復刻に挑戦したことで――

日本ばし大増 商品開発部 池田大輔さん
「いい部分は、また引き継ぎながら進化させていきたいなと改めて感じました」

   ◇

新たな挑戦へと乗り出す駅弁の老舗もありました。「ひっぱりだこ飯」で有名な神戸の「淡路屋」は、去年から「おせち」の販売に乗り出しました。

駅弁らしさを存分に残し、名物ひっぱりだこ飯を意識して、栗きんとんと黒豆の入れ物に“金のつぼ”を使用しています。

きっかけは、駅弁ファンからの“エール”です。

淡路屋 柳本雄基副社長
「コロナ始まってすぐの頃は、売り上げが97%減。『淡路屋さんが困っているなら、おせち買って応援したいな』と」

おせちの予約は、去年より1.5倍ペースで増えているということです。

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こんがりきつね色に揚がったカレーパン。今年8月、名古屋市内にカレーパン専門店「マツウラベーカリー本店」がオープンしました。手がけているのはなんと、今年、創業100周年の節目を迎える駅弁の老舗「松浦商店」です。

異業種に挑戦したきっかけは、4年前の苦い経験でした。

松浦商店 松浦浩人代表取締役社長
「本当に売れなかったといえば、あれなんですけど、(売れなかった理由は)町の中にいけば温かいカレーが食べられるので」

新たな駅弁として開発した「冷たいキーマカレー弁当」が、社内の予想に反して売れなかったことです。

その後、販売中止になりましたが、カレー自体の味には自信があったため、あきらめきれず、今回、リベンジとして「冷めてもおいしいカレーパン」を開発したところ、社内の予想を上回る大ヒットとなったのです。

とはいえ、“本業”の駅弁への情熱は変わりません。

松浦商店 松浦浩人代表取締役社長
「鉄道があるから、各地の色々なおいしいもの、各地の文化を味わうことができる。鉄道あっての駅弁ですので、これからも鉄道と一緒に発展していきたいなと」

旅人に寄り添い続けてきた駅弁。次の鉄道開業200周年に向け、その味と文化は受け継がれていきます。