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コロナの影響で…“進化形”豆腐が続々登場

2021年6月2日 20:05
コロナの影響で…“進化形”豆腐が続々登場

豆腐のトレンドに変化が起きています。若者をターゲットに進化した商品や長期保存ができる商品も注目されています。

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茨城県・取手市。住宅街を走る白いトラック。昔懐かしいラッパ音をならすと、住宅から出てきたひとりの女性。そして、購入したのは…

「今、お豆腐と。私は足が悪いから(移動販売は)すごく助かってます」

豆腐の移動販売です。次々と買いに訪れるお客さん。

豆腐を購入した人
「豆腐は毎週買っているので」

感染拡大前と比べ、売り上げを伸ばしているといいますが、その訳は?

染野屋・執行役員 松本利一部長
「おそらく在宅をしないといけないというところと、やはり新規の客も増えていますし」

コロナ禍で浸透した在宅勤務。巣ごもり時間が増え、買い物の機会が減った人たちの間で豆腐の移動販売が人気になっているといいます。

江戸時代に創業したこの豆腐店のこだわりは、国産の甘みが強い大豆を使うこと。

豆腐を購入した人
「娘たちもお豆腐は体にいいっていうので食べています」

コロナ禍で健康志向が高まりをみせる中、ヘルシーな「豆腐」が再注目されていて、“進化形の豆腐”まで登場しています。

アサヒコ・マーケティング本部 池田未央さん
「こちら、TOFU BARになります」

去年、発売されたその名も、「TOFU BAR」。メーカーによりますと、植物性たんぱく質がより豊富に含まれていて、スティック状なので、片手でも手軽に食べることが可能。もっちりとした、かみ応えのある食感で満足感も得られるといいます。

さらに、このガパオ。一見、ひき肉のように見えますが、実は豆腐からできているんです。モチモチとしていて豆腐とは思えない歯ごたえです。

これまでの豆腐のイメージを覆す“TOFU”商品の数々。発売の狙いとは?

アサヒコ・マーケティング本部 池田未央さん
「年々(豆腐の)消費が減っていまして、特に若い方が食べなくなってきているということで」

豆腐は料理へのアレンジ法があまり知られていないため、若い世代を中心に“豆腐離れ”が加速しているといい、豆腐市場の売り上げも年々、減少傾向となっています。

そこで、このメーカーでは、若い世代を狙った味付けや食感の、斬新な“TOFU”商品を開発。

アサヒコ・マーケティング本部 池田未央さん
「若い方に今のうちから豆腐の自由な可能性をもっと感じてもらって、豆腐業界が盛り上がっていけるのではないかなと思います」

豆腐といえば、賞味期限が短いイメージがありますが、5月に発売されたのは…

さとの雪食品・常務取締役 西野博道さん
「ご覧のように9月の頭まで4か月も賞味期限があります」

常温保存ができ、賞味期限が4か月もある豆腐なんです。長期保存が可能になった訳は、牛乳パックのような容器に秘密があります。

豆乳を殺菌しパッケージに詰める工程を無菌状態にした機械の中で行うことで、菌が繁殖せず、長期保存できるようになったといいます。

コロナ禍でのメリットは…

さとの雪食品・常務取締役 西野博道さん
「キャンプとか冷蔵で持っていかなくていいので」

密を避けられると、今、ブームになっているキャンプにも持ち出しやすく、さらに、巣ごもりで買いだめが増えた人には、常温で保管できるため、冷蔵庫の空きスペースを考えずに済むと人気に。当初の予定を上回る売れ行きになっているといいます。

コロナ禍での豆腐の進化は、まだまだ広がりをみせそうです。

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