スーパーでは、特売品の常連でもある豆腐ですが、今、値上げの動きが出ています。豆腐の業界団体は１４年ぶりに原料の価格高騰による窮状を訴える文書を出しました。豆腐の値上げをスーパーに直談判するメーカーも出ています。

お客さんが次から次へと買い物かごに入れていったのは…特売品の豆腐。そのお値段は、大きめサイズの豆腐が２丁で１０８円（税込）！

お客さん「２丁で１００円なので、こっちで買っちゃいますね」

その安さにつられて、週に２回は来店するというお客さん。

お客さん「冷ややっことか（豆腐は）毎日使うかもしれないです。安い方がはっきり言っていいです」

食卓によく並ぶ豆腐は、スーパーにとっても集客につながり、特売は当たり前。ただ、ここ数年、仕入れ値が徐々に上がっていて、頭を抱えていました。

アキダイ・秋葉弘道社長「（仕入れ値が上がり）無理をして、赤字覚悟で販売している現状。がけっぷちの状態なんで、あと１歩（仕入れ値）値上がりしたら、（店頭）価格に転嫁せざるを得ない状況になっているという現状」

これ以上、仕入れ値が上がれば、販売価格を値上げせざるを得ないといいます。豆腐業界に、今、何が起きているのか…。

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スーパーに豆腐を卸すメーカーが加盟する、「日本豆腐協会」を訪ねると…。

日本豆腐協会・町田秀信専務理事「（豆腐の原材料の）国産大豆も輸入大豆も両方とも値上がりをしてる」

豆腐の原材料である大豆が国産・輸入、ともに急激に高騰しているのです。国産大豆は、大雨による天候不順が原因。輸入大豆は、コロナの影響で、輸送に必要なコンテナ船が不足していることなどが影響しているといいます。

この窮地に“豆腐協会”は、先週、スーパーなどに向けて、１４年ぶりに窮状を訴える文書を出す事態に…。大量生産などにより、これまで豆腐の価格が下がり続けてきた中、原材料も高騰していて、このままだと経営が立ち行かないとして、配慮を求めました。

日本豆腐協会・町田秀信専務理事「小売りの価格で２０～３０％は上げないと、難しいのかなと思いますね」

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すでに、スーパーと値上げ交渉を行っている豆腐メーカーもあります。こちらは国産大豆を使った油揚げ。ピザ風のアレンジ料理を提案するなど社を代表する商品ですが…。

アサヒコ営業本部・岩崎洋副本部長「（国産大豆は）去年に比べ、２割くらい上がっている状況と。油が高騰していましてもう努力だけではなかなか限界を超えてしまっている」

大豆に加えて、油も高騰しているためダブルパンチの状態に。我慢の限界を超え、９月に向けスーパーに対し、およそ３円～５円の値上げ交渉に踏み切ったというのです。

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“価格の優等生”である豆腐に訪れた値上げの危機。今、ブームとなっているあの食材への影響は…？

訪ねたのは、コロナ禍で高まる健康志向を背景に、さらに広がりをみせている大豆が原料の大豆ミートのお店。

Ｔ’ｓレストラン取締役・下川万貴子さん「大豆の高騰についてメーカーの方で、（仕入れ価格を）頑張っていただいているのかなと」

現状、仕入れ値に変化は出ていないといいますが、今後、値上がりした場合は…。

Ｔ’ｓレストラン取締役・下川万貴子さん「大豆ミートであったりメインに扱っているお店ではありますので工夫が必要かなと」

値上げの動きは、どこまで広がるのでしょうか？