和平条件決めるのは「ウクライナ国民だけ」フィンランド首相、都内で会見
北欧、フィンランドのオルポ首相は11日、都内で記者会見を行い、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり停戦案がとりざたされていることについて「領土の分割」を含む和平の条件を決めることができるのは「ウクライナ国民だけだ」と強調しました。
フィンランドのオルポ首相は11日、都内で記者会見を行いました。オルポ首相は会見で、ロシアとウクライナの和平交渉をめぐりロシアにより占領されたウクライナ領をロシア領とする「領土の分割」などを伴う和平の条件はウクライナの国民だけが決めることができると強調しました。
来月就任するアメリカのトランプ次期大統領は就任後、24時間以内にウクライナの戦闘を終わらせると公言していてロシアに対し停戦と引き換えにウクライナの領土割譲など大幅に譲歩するのではとの見方も出ていてこれをけん制したかたちです。
フィンランドはロシアとおよそ1300キロの国境を接していますがオルポ首相は、ロシアが不法移民をフィンランド側に侵入させるなどさまざまな挑発を受けていると主張しました。
また新たにアメリカ製のステルス戦闘機F35戦闘機64機の購入を決定するなど、ロシアを念頭に防衛力の強化を進めていることも強調しました。
会見に先立ってオルポ首相は10日、石破総理大臣と会談しました。会談では、両国が相互に防衛装備品や技術移転を行うための協定締結に向けた交渉を始めることで一致しました。また両首脳は、北朝鮮がロシアに兵士を派遣していることに懸念を表明しました。