韓国軍は、北朝鮮が8日夜から9日にかけ、ゴミなどをぶら下げた風船を再び韓国に向けて飛ばしたと明らかにしました。

韓国軍によりますと、8日夜から9日にかけ、北朝鮮から韓国に向けて再びゴミを下げた風船が飛ばされました。これまでのところ、330個が確認され、うち80個あまりが韓国に落下したということです。韓国メディアはソウルや仁川などで風船などが確認されていると伝えています。

北朝鮮は先月末からゴミや汚物をぶら下げた風船を繰り返し飛ばしていて、今回が3回目です。今月2日には風船を飛ばすのを中断したものの、「体制を批判するビラを飛ばせば、100倍のゴミを送る」と警告していました。

しかし、その後、韓国の脱北者団体が金正恩総書記を非難するビラを飛ばしていて、今回はその対抗措置とみられます。

韓国の国防相は、軍のすべての部隊に非常勤務態勢を取り、警戒にあたるよう指示しています。

また、韓国政府は南北の軍事境界線付近で大音量のスピーカーによる、いわゆる「宣伝放送」の再開も検討していて、北朝鮮との対立が一層深まるものとみられます。