中国・北京市 豪雨の死者と行方不明者が計51人に 隣接する河北省でも大きな被害
中国の北京市は先週の豪雨による死者と行方不明者が、あわせて51人になったと発表しました。隣接する河北省でも大きな被害が出ていて、中国政府は救援や復旧に全力を挙げる方針です。
北京市は先週の豪雨被害について、9日に会見を開き、「歴史上、めったに見られない猛烈な豪雨だった」と述べ、83時間で降った雨の量が年平均のおよそ6割に達したことを明らかにしました。
この豪雨により、これまでに33人が死亡し、18人が行方不明だということです。
一連の豪雨では、隣接する河北省でも被害が出ていて、特に被害が激しかった保定市では、「当局のダム放水で被害が広がった」との声が挙がっているほか、豪雨発生当初、河北省のトップが「北京への洪水の圧力を減らして、断固、首都を守るための堀になる」と発言したことなどから、地元住民らの批判がくすぶっています。
こうした中、中国政府は8日、対策を話し合うための会議を開きました。この中では「習近平国家主席は終始、被災地の人々を心配し、多くの重要な指示を出してきた」と強調し、さらに復旧支援を加速させる方針を確認しました。被災地の人々に政府の迅速な対応を印象づける狙いがありそうです。