アメリカでは１０月から始まる新年度の予算案をめぐり、与野党の攻防が続いていたが、成立しないまま１日を迎えた。これにより、政府機関の一部が閉鎖されることが決まった。アメリカは１７年ぶりの政府機関閉鎖に突入する。

　新年度予算案をめぐる与野党攻防の焦点は、医療保険制度改革、いわゆる「オバマケア」を来年から予定通り実施するか。野党が多数を占める下院がオバマケア実施の１年延期を盛り込んだ暫定予算案を主張しているのに対し、与党が過半数を握る上院はこれを拒否し、議会はこう着状態になった。

　１日からは、予算の執行ができなくなることで軍や警察など緊急性がある分野を除く８０万人を超す政府職員が一時休みになり、国立公園や博物館などが閉鎖される。議会の機能不全を抱えたままオバマ大統領は政府機関閉鎖という迷路に迷いこんだ格好。