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香港大規模デモ 話し合いで事態収拾なるか

2014年10月3日 18:09

 香港で続く、民主的な選挙を求める大規模なデモは2日夜、香港政府はデモに参加している学生側との話し合いに応じると発表したが、事態の収拾につながるかは不透明な状況になっている。

 デモ開始から6日目を迎えた3日は、午前中から激しい雨が降ったため参加者は少なくなったのだが、路上ではまだ学生らによる座り込みが続いている。3日から連休が明けて平日となったが、市民生活にも影響が出ている。

 香港政府の庁舎では3日朝、入り口がデモ隊に包囲されたため、業務を中止した他、道路の封鎖が続いていることから路線バスが運休し、多くの通勤客に影響が出た。地元メディアによると、40路線以上が運休しているという。

 こうした中、香港政府側は、2日遅くにデモ隊側との対話に応じる考えを明らかにしているが、学生側は政府の対応は不十分としてデモを続ける考えを強調している。学生側の元々の要求は、香港トップの行政長官選挙において、立候補者の制限をなくすこと。ただ民主派の候補を事実上除外する制度は、中国の国会にあたる全国人民代表大会が決めたことで、香港政府と対話することによって決定が覆る問題ではない。

 3日午後、香港政府が道の座り込みについて政府ビルへの出入りができず、市民生活に影響が出ているとして、あらためて非難する声明を出している。今後、デモがどう収束するかはまだ読めず、長期化も懸念されている。