キャンプ座間に炭疽菌送付 09年に廃棄
生物兵器にも転用が可能な菌のサンプルが送られていた。
アメリカの国防総省は12日、国内の軍施設から日本のアメリカ軍基地に炭疽(たんそ)菌のサンプルを送っていたことを明らかにした。
国防総省によると、炭疽菌のサンプルは2005年、ユタ州の軍施設から神奈川県にある在日アメリカ軍基地「キャンプ座間」に送られた。炭疽菌は生物兵器にも転用可能だが、国防総省は、日本人を生物兵器から守るための訓練などに使用したと説明している。これまでのところ健康被害の報告はないとみられる。
炭疽菌の送付を巡っては、これまでアメリカ国内や韓国など海外に送られ、中には生きた炭疽菌があったことが発覚し、国防総省が調査を進めていた。しかし、「キャンプ座間」に送られた炭疽菌は2009年に廃棄されており、生きたサンプルだったかどうかわからないという。