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天皇皇后両陛下は弔意の“黒いマスク”英女王の国葬 ロンドンは厳戒態勢

2022年9月19日 20:25

イギリスのエリザベス女王の国葬は日本時間19日午後7時に始まります。天皇皇后両陛下も参列し、前日には天皇陛下が国王主催のレセプションにも出席されました。

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イギリスのエリザベス女王の棺が安置されているロンドンのウェストミンスターホール。一般市民の弔問が日本時間19日午後2時半すぎに終了しました。

記者(日本時間19日午後2時半すぎ)
「午前6時半を回りました。弔問が終わり、並んでいた人たちの長い列もなくなりました」

女王の棺はウェストミンスター寺院へ移され、日本時間午後7時から国葬が執り行われます。天皇皇后両陛下が出席されるほか、アメリカのバイデン大統領ら、各国の元首らが参列します。

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17日、天皇皇后両陛下は白いマスクを着用してイギリスへ出発されました。ロンドン郊外の空港に到着すると、黒いスーツに着替えていて、初めて黒いマスクの姿を見せられました。

皇后さまは、帽子やネックレス、イヤリングも黒でそろえられていました。

去年亡くなったエリザベス女王の夫、フィリップ殿下の葬儀では、王室の人たちのマスクが皆黒い色だったことなどを考慮し、両陛下とも相談の上で色を決めたということです。

両陛下の宿泊先はロンドン中心部にある名門ホテル「クラリッジズ」です。

記者
「各国の要人が泊まっているとあって、通路いっぱいにセキュリティーの人たちが立っている状況です」

ホテル周辺は厳戒態勢が敷かれています。

到着して2日目の18日、天皇陛下はチャールズ国王主催のレセプションに向かわれました。皇后さまは体調を整えるため、ホテルで過ごされました。

記者
「大きなバスがたくさんとまり、警備のスタッフが集まってきています。陛下は各国の代表とともに、ここで乗り合いのバスに乗り換えてレセプション会場へと向かわれます」

レセプションが行われるバッキンガム宮殿の前では、開始2時間ほど前から厳戒態勢になっていました。

「この場所から移動してください」

警察が集まった人を排除するなど、ピリピリした場面も見られました。

記者
「各国の元首を乗せたとみられるバスが到着しました。VIP同士が同じバスに乗り合うという異例の光景です」

側近によりますと、陛下は会場に入る前にマスクを外されました。王族らがマスクなしで集まる中、その場の雰囲気を尊重されたのではないかということです。

陛下が談笑されていたのはオランダの国王夫妻やベアトリクス前女王です。オランダ王室は天皇ご一家ととりわけ親交が深い王室の一つです。

また、ブータンの国王夫妻とも談笑しながら中に入られた陛下。チャールズ新国王へは、両陛下と上皇ご夫妻からの弔意を伝えられたということです。

レセプションにはアメリカのバイデン大統領やフランスのマクロン大統領など、各国の元首らが姿を見せました。

その後、陛下はエリザベス女王の棺と対面されました。感謝の気持ちを込めて静かに挨拶させていただいたと話されていたということです。
   


女王の国葬が執り行われる会場周辺では…

記者(17日)
「ウェストミンスター寺院の前には新たに柵が設置されていて、これ以上近づくことができなくなっています」

国葬に向けて、警備がより一層強化されているロンドン。

国葬は、日本時間19日午後7時から1時間ほどにわたって、執り行われます。その後、女王は去年亡くなった夫のフィリップ殿下が眠るロンドン郊外のウィンザー城に埋葬される予定です。