MERS遺族らが国や病院を提訴 韓国
MERS(=中東呼吸器症候群)の感染が広がった韓国で、死亡した患者の遺族らが国や病院の初期対応などが不十分だったとして、損害賠償を求める訴えを起こした。
訴えを起こしたのは、病院内でMERSに感染し、先月、死亡した男性患者の遺族。9日、会見した遺族や支援者は死亡した男性がすでに感染している患者と同じ病室にいたのに、韓国政府が情報を提供するなどの初期対応を怠ったと主張。また、病院側に対しては、男性患者が発熱した後も解熱剤だけを投与するなど治療が不十分だったとして、国や病院などを相手取り日本円にして約3500万円の損害賠償を求める訴えを起こした。韓国でMERS感染者の遺族が訴訟を起こすのは初めて。
支援する市民団体は、訴訟を契機に韓国の医療政策を改善すべきだと話している。