奪還のパルミラ遺跡「8割は良い状態」
シリアのアサド政権軍が過激派組織「イスラム国」から奪還した世界遺産パルミラ遺跡について、シリアの当局者は28日、「遺跡の8割は良い状態だ」と明らかにした。
「イスラム国」による破壊行為が懸念されていたシリア中部の世界遺産パルミラ遺跡について、ロシアのテレビ局が27日に撮影した最新の空撮映像では、円形劇場などが残されているのが確認できる。ロシアメディアは、遺跡に地雷が設置されていると報じていて、別の映像には地雷のコードのようなものも映っている。
遺跡管理などを担当するシリア政府のアブデルカリム氏は28日、NNNの取材に対し、「懸念されていたよりも破壊されておらず、遺跡の8割は良い状態だ」などと述べた。
一方で、代表的な遺構であるベル神殿などは大きく破壊されており、「修復には時間がかかる」との見通しを示した。
シリア政府は、ユネスコと協力し、今後5年間で修復を目指すとしている。