「イスラム国」から遺跡都市パルミラ奪還
シリアのアサド政権軍は、中部の遺跡都市・パルミラの全域を過激派組織「イスラム国」から奪還した。政権側にとって大きな戦果となる。
シリア国営テレビは27日、政権軍がパルミラの古代遺跡を含むパルミラ全域を制圧したと報じた。イギリスに拠点を置く「シリア人権監視団」も、政権軍がロシアによる空爆支援を受けながら街の全域を奪還したと伝えた。戦闘は3週間におよび、「イスラム国」の戦闘員少なくとも400人が死亡したという。
パルミラは、首都・ダマスカスと東部を結ぶ戦略上の要衝で、去年5月「イスラム国」が制圧した。街の南西部には古代ローマ時代の神殿などが残る世界遺産「パルミラ遺跡」があり、「イスラム国」による遺跡の破壊も深刻な問題となっていた。