内戦が続くシリアで、アサド政権軍が攻勢を強め、隣国トルコとの国境地帯に迫っている。国境地帯にはアレッポから逃れた住民ら３万人以上が殺到している。

　アサド政権軍はロシアの空爆支援を受け、先月からアレッポやその周辺の反体制派の支配地域を激しく攻撃している。シリア人権監視団によると、政権軍は８日までにトルコ国境から約２５キロのところまで進軍した。反体制派が支配する国境地帯に政権軍がここまで近づくのは、２０１３年以降初めてだという。

　こうした中、トルコとの国境地帯には、アレッポの住民らが避難している。トルコのメディアによると、その数は約３万５０００人にのぼり、戦闘がより激しくなれば、さらに７万人が押し寄せる可能性があるという。

　トルコ政府は、国境付近のシリア側に避難所を設置し、食事の提供などを始めた。