シリア和平協議 反体制派が国連特使と会談
スイスで行われているシリア内戦の和平協議で、反体制派の主要勢力は先月31日に国連の特使と会談したが、政権側による空爆が停止されなければ協議を始めないなどと主張し、難航が予想されている。
協議は国連のデミストゥラ特使がアサド政権側と反体制派側のそれぞれと会談する形で行われている。これまでスイス入りを拒んでいた反体制派側も先月31日、国連との会談に臨んだが、政権側による空爆の停止などを協議参加の条件とする姿勢に変わりはなく、実質的な協議は始まっていない。
NNNの取材に応じた反体制派・主要勢力のスポークスマンも、従来の主張を繰り返した。
反体制派の主要勢力・リヤド・ナーサン・アガ氏「アサド政権が空爆を続ければ、我々が協議を滞らせる」
また反体制派側によるとデミストゥラ特使は会談後、「空爆の停止は望むが、政権側に強制することはできない」などと述べ、協議の難しさをにじませたという。
一方の政権側も反体制派側の代表団にテロ組織が含まれているなどと注文をつけ、「テロリストとは交渉しない」と強気の姿勢を崩していない。
5年近くにおよぶ戦闘で最大限に高まった双方の不信感は、そう簡単には拭えず、和平協議は入り口からつまずいている。