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“土地無償提供”国後島に60件超の申請

2016年10月25日 4:22

 ロシアで行われている極東地域の土地を希望者に無償で提供する制度に基づき、北方領土の国後島でも60件を超す申請があったことが24日、わかった。今後、土地の所有を巡って領土交渉が複雑化する恐れがある。

 ロシアでは今年6月から、極東の遊休地1ヘクタールを希望者に無償提供する制度が始まっていて、今月からは、提供される土地が北方領土を含む極東全域に拡大された。土地の提供を通じて極東の定住者を増やし、人口減少を止めることが目的で、この地域の発展を優先課題とするプーチン政権の肝いり政策。

 地元政府によると、国後島では24日までに希望者から62件の申請があり、これは「予想以上の申請数」だという。土地は5年間使用すれば正式な所有が認められるため、この制度が広がればロシアの実効支配の強化につながり、今後、土地の所有を巡って、日本とロシアとの間で領土交渉が複雑化する恐れがある。

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