×

司法解剖に反対…北朝鮮側、引き渡し要求か

2017年2月15日 23:34

 北朝鮮の金正恩委員長の異母兄弟にあたる金正男氏がマレーシアの空港で殺害された事件で、警察は女1人を逮捕したと発表した。女が事情聴取を受けているとみられるマレーシアの警察署から、石浜勇樹記者が最新情報を伝える。

     ◇

 警察によると、逮捕されたドアン・ティ・フーン容疑者(28)は、空港の監視カメラの映像から特定されたという。地元メディアは、容疑者の映像として、空港の防犯カメラの映像を公開しているが、この人物が逮捕された女と同一かどうかは分かっていない。

 現地メディアによると、犯行後、6人はホテルで落ち合ったが、5人が女を置き去りにして逃走したという。その後、女は再び空港に戻り、そこで逮捕されたようだ。

 マレーシアメディアによると、女は調べに対し「ベトナムのインターネットアイドルです」「マレーシアに来た目的は、イタズラを撮影するため」「殺した相手は、誰か知らなかった」などと供述しているという。

 15日午後、遺体が安置されているとみられる病院には、北朝鮮大使館の関係者が訪れ、およそ6時間後に病院をあとにした。ロイター通信によると、北朝鮮側は遺体の司法解剖を行うことに反対し、遺体のすみやかな引き渡しを求めたが、マレーシア側はこれを断ったという。

 そして、地元メディアによると、遺体の司法解剖は15日に10時間にわたって行われ、すでに終了したという。16日にも結果が出る見通しだ。