大麦に追加関税…豪州が中国をWTO提訴へ
オーストラリアの貿易相は16日、中国がオーストラリア産の大麦に対し追加関税を課したのは不当だとして、WTO(=世界貿易機関)に提訴すると明らかにしました。
地元メディアなどによりますと、オーストラリアのバーミンガム貿易相は会見で、中国がオーストラリア産の大麦に対し約80%の追加関税を課したことについて「根拠がない」などと述べ、WTOに提訴すると明らかにしました。
オーストラリアは新型コロナウイルスの発生源の国際調査をめぐって中国との関係が悪化。その後、中国がオーストラリア産の大麦のほか、牛肉やワインなどにも輸入制限を講じ、両国の対立が激しさを増していました。
オーストラリアが農産物をめぐって中国をWTOに提訴するのは初めてで、バーミンガム貿易相は、「WTOの紛争解決手続きには時間がかかるが、最終的には現時点でオーストラリアにとって適切な手段だ」と説明しました。その上で、ほかの分野でもさらなる措置を検討すると述べていて、中国の激しい反発が予想されます。