メキシコ研究者“鼻専用”マスク開発
ワクチン接種が進む中、マスクとの付き合い方も悩ましい状態が続いています。WHO(=世界保健機関)では、鼻・口・あごを覆うマスクの着用を推奨していますが、メキシコでは鼻専用のマスクが開発されました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
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感染者が3000万人を超えたアメリカ。
(アメリカ感染者 3001万 932人
死者 54万5281人
※米ジョンズ・ホプキンス大 25日午後5時時点)
ニューヨークの教会では、食料の無料配布が行われています。山積みに用意された、キャベツやにんじんなどを手に取る人々。
しかし、教会の中には白衣を身に着けた女性の姿が。医療関係者でしょうか。男性に何かを説明しています。
実はこの教会、食料の配布だけでなくワクチンの接種会場でもあったのです。
アメリカでは4分の1以上の人が、少なくとも1回は接種を済ませていますが、ニューヨーク市は、さらに接種を受けやすくするため、24日から新たに、市内4か所の教会を接種会場に。
私たちが取材した教会では、事前予約も必要ありませんでした。
ワクチン接種した男性「便利だったよ。食べ物をもらいに来たらワクチン接種が行われていて、受けることにしたんだ」
接種会場が増える中、インターネットでの予約が難しい高齢者も。
そんな中、こちらの女性が行っているのは、ワクチン接種の予約代行です。
ワクチン接種の予約代行をする女性「この数か月で100人以上、ひょっとすると200人近くの予約を取ったかもしれません。職を失いました。人のためになることがしたかったんです」
職探しをしながら、ボランティアで予約代行をしているという女性。助けている人の多くは高齢者ということで、近所では「ワクチンの天使」と呼ばれています。
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1200万人以上が感染し、世界2番目となっているブラジル。
(ブラジル感染者 1222万 11人
死者 30万685人
※米ジョンズ・ホプキンス大 25日午後5時時点)
政府は23日、1日あたりの死者が過去最多の3251人にのぼったと発表。ボルソナロ大統領は…。
ボルソナロ大統領「国民全員にワクチンが行き渡ることを保証しますので安心してください。もうすぐ日常生活に戻るでしょう」
年末までに、全国民がワクチンを2回接種できると力説しました。
この演説中、夜のリオデジャネイロでは、アパートに甲高い音が鳴り響きます。
住民たちが一斉に鍋などをたたき、政府の対応の遅れに抗議していました。この抗議は、大統領の演説中、全国で行われたということです。
現在、1500万回以上のワクチン接種を終えたブラジル。想定よりも接種は進んでおらず、大統領が新型ウイルスを軽視する姿勢などが抗議につながっているということです。
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およそ95万人が感染したチリ。
(チリ感染者 94万7783人
死者 2万2402人
※米ジョンズ・ホプキンス大 25日午後5時時点)
アンデス山脈の丘を手押し車を押して登る家族。目指す先には、机が1つ。取り出したのは、教科書とパソコンです。10歳と13歳になる兄弟が、丘の上でリモート授業を受けていました。
マニュエル君(10)「学校に行けなくてとても寂しいです」
山あいに暮らす兄弟は、自宅にインターネット回線がひかれてなく、接続するために、ひらけたこの場所に授業を受けに来ていたのです。
少年の父親「私たちのような山で家畜を育てる家族はネット環境が悪く、同じような問題を抱えていると思います」
丘の上でも電波が安定しないことがあり、満足に授業が受けられないことも。
この問題に市は、安定した電波を受信できる環境を提供するとしています。
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220万人以上が感染したメキシコ。
(メキシコ感染者 220万8755人
死者 19万9627人
※米ジョンズ・ホプキンス大 25日午後5時時点)
お茶をしにやってきた男女がマスクを外すと。その下に着けていたのは、メキシコの研究者が作ったという、鼻専用マスクです。
男性はその状態でお茶菓子をぱくり。ティータイムを楽しんでいます。
「二重マスクもフェースシールドも、食事の際には外さなければなりません」
ロイター通信によりますと、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学は、嗅覚細胞はコロナウイルスの主な侵入口となっているため、このような鼻を覆うマスクが重要になるとする研究結果をまとめています。
一方、WHOは、鼻・口・あごを覆うことができるフェースマスクの着用を推奨しています。
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世界では、1億2400万人以上が感染。死者は274万人にのぼっています。
(世界感染者 1億2479万5168人
死者 274万4102人
※米ジョンズ・ホプキンス大 25日午後5時時点)