ネタニヤフ首相らに逮捕状 イスラエルやアメリカは反発、ハマスは“歓迎”
ICC=国際刑事裁判所が戦争犯罪や人道に対する犯罪の疑いでイスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を出したことに対し、イスラエルやアメリカは反発しています。
パレスチナ自治区ガザ地区への攻撃をめぐり、ICCは21日、戦争犯罪などの疑いでイスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に逮捕状を出しました。
イスラエル政府は、「去年10月に、イスラム組織ハマスが最大規模の虐殺をしたときから、イスラエルがガザ地区で行っている戦争ほど正当な戦争はない」と反発しています。
また、アメリカのバイデン大統領は声明で、「言語道断だ」と批判した上で、「イスラエルの安全保障に対する脅威に対しては、常にイスラエル側に立つ」と強調しました。
一方で、ハマス側は、「我々への長きにわたる歴史的不正義の是正だ」として、逮捕状を歓迎しています。ICCは、イスラエル側が殺害したとする、ハマス軍事部門トップ・デイフ氏に対しても逮捕状を出していますが、これについてハマス側はコメントしていません。
イスラエルはICCに加盟していないため、ネタニヤフ首相らが実際に逮捕される可能性は低いとみられます。しかし、加盟国や地域を訪問した場合に拘束される可能性があり、今後、外交面で制約がかかることになります。