アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞の授賞式が行われました。式では、新型コロナウイルスを乗り越えようというメッセージが随所にみられました。

新型ウイルスの影響でおよそ２か月延期されたアカデミー賞。豪華に飾り付けられた会場にハリウッド俳優らが集まり、新型ウイルスで打撃を受けた映画産業の復活に向けた一歩を印象づけました。

作品賞には、キャンピングカーで車上生活を送る女性の物語「ノマドランド」が選ばれました。また、主人公を演じたフランシス・マクドーマンドさんが主演女優賞を受賞したのですが、スピーチは、新型ウイルスで閉鎖が続いた映画館を強く意識したものとなりました。

マクドーマンドさん「私たちの映画をできるだけ大きなスクリーンで見てください。近々、映画館で仲間と共に肩を並べて、ここで紹介された映画を見てください」

また、授賞式の間は出演者らにマスクの着用は求められませんでした。ワクチン接種などの感染対策が徹底されたということですが、主催者側に、マスクがなくても感染拡大前のような式典ができることを印象づける狙いもあったとみられます。

ただ、感染拡大はなお続いていて、映画産業の完全復活には、まだ時間がかかるものとみられます。