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北朝鮮の中学生、科学雑誌読み消毒ロボ開発

2021年5月21日 22:00

世界では、ワクチン接種を後押しするための取り組みが、進んでいます。アメリカ・ニューヨークでは、接種を受けた人に、5億円を超える賞金が当たる宝くじの抽選券が、配られることになりました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。

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■フランス 規制緩和進む一方、外出制限時間も店で酒飲む人々
(フランス 感染者597万9099人 死者10万8343人 米ジョンズ・ホプキンス大 21日午後5時時点)

日が暮れ始めたフランス・パリ。フランスでは、感染対策の規制を緩和する動きが進む一方、今も、午後9時以降の外出は制限されています。しかし、午後9時以降の街を見てみると、レストランや、バーなどには大勢のひとたちが集まっています。外出制限の時間帯になっても、店で酒を酌み交わす人々。通りはあふれんばかりの人で埋め尽くされています。

外出する男性「愛するパリの姿を再び見ることができてうれしい。人とのつながりを大切にして、テラスでお酒が飲めることはこの街で一番の喜びです」

飲食店が閉店したあとは、日が暮れた川沿いに集まる人々の姿もありました。

フランスでは、人口のおよそ3割が、1回目のワクチン接種を終えていますが、1日あたりの新規感染者は、いまだ1万3000人を超えています。


■アメリカ ワクチン接種で最大500万ドル当たる可能性
(アメリカ 感染者3305万6860人 死者58万8539人 米ジョンズ・ホプキンス大 21日午後5時時点)

3305万人以上が感染したアメリカ。新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、20日、ニューヨーク州知事が、“驚きの発表”を行いました。

ニューヨーク州・クオモ知事「来週、ワクチンを接種したら、最大500万ドルが当たる可能性があります」

来週、ワクチンの接種を受けた人に、なんと、日本円で最大、およそ5億4000万円が当たる宝くじの抽選券を無料で配布すると発表したのです。いったいなぜ、大金が当たる宝くじを計画したのでしょうか。

ニューヨーク州・クオモ知事「まだワクチンを接種していない人に向けて、州全体で実施します」

ニューヨーク州では、18歳以上のおよそ6割が少なくとも1回のワクチン接種を受けていますが、1か月前と比べると“接種のペース”が43%減少。入院患者数が減り、一部の市民の間では、“パンデミックは終わった”と思っている人がいることなどが背景にあるといいます。

そこで、接種を促進するために、これまで接種を受けていない人が接種を受ければ賞金が当たる宝くじの配布を計画。賞金は20ドルが当たる13等まで用意されていて、24日から28日の5日間限定で配布。結果をみて、来週以降も実施するか検討するということです。


■北朝鮮 中学生が消毒ロボット開発、科学雑誌の知識をもとに

一方、感染者は1人も出ていないと主張している北朝鮮。現在も厳しい国境封鎖を続けています。

そんな中、北朝鮮で登場したのは、学校の廊下をくねくねと走る箱型のロボット。側面には「青い夢」と書かれています。前方には深海魚のように伸びる触角が。ロボットとすれ違う生徒がその触角に手を差し出すと、消毒液が噴射されます。

このロボットを作ったのは、中学生のイム・イル・ジョンさん(13)。イムさんは2年間、科学雑誌を読んだ知識をもとに、このロボットを完成させたということです。


■韓国 モデルナのワクチン承認へ、国内での委託生産も計画か
(韓国 感染者13万4678人 死者1922人 韓国保健当局 21日)

13万人以上が感染した韓国。少なくとも1回のワクチン接種を終えた人の割合は、人口の7.3%にとどまっていて、接種スピードの遅れが指摘されています。そんな中、韓国政府は「モデルナワクチンについて、臨床試験の最終結果報告書などを提出する条件で承認を決めた」と発表しました。

21日、アメリカのバイオ医薬品メーカー・モデルナのワクチンを承認したと発表。韓国では、これが4種類目のワクチンの承認となります。韓国政府は、2000万人分の契約を完了したとしています。

モデルナのワクチンについて、韓国メディアは韓国国内での委託生産が計画されていると報道。このあと、アメリカで行われる米韓首脳会談に合わせて、契約を締結することが有力だと伝えています。

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世界では1億6500万人以上が感染、343万人以上が死亡しています(世界 感染者1億6555万5872人 死者343万0955人 米ジョンズ・ホプキンス大 21日午後5時時点)。

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