ウクライナ側「まだ陥落してない、最後まで戦う」
ロシア軍が包囲するウクライナの南東部マリウポリをめぐり、ロシア国防省は抵抗を続けるウクライナ軍に投降するよう要求し、応じない場合には「全員殺害することになる」と警告しました。
ロシア国防省は16日、マリウポリのイリイチ製鉄所を制圧したほか、市街地からウクライナ軍を完全に排除したと発表しました。
別の製鉄所で抵抗を続けるウクライナの戦闘員については、日本時間の17日午後7時までに投降すれば命は保証するとしていました。
ロシア国防省は17日、「さらに抵抗を続ければ、全員殺害することになる」と警告し、マリウポリの完全制圧に向け攻勢を強める構えです。
一方、ウクライナのシュミハリ首相は17日、アメリカのABCテレビの番組で「マリウポリはまだ陥落していない。我々の部隊は最後まで戦う」と強調しました。
ゼレンスキー大統領は、部隊が全滅した場合、停戦協議の継続が難しくなるとの考えを示しています。
ゼレンスキー大統領「マリウポリで我々の軍を壊滅させることは、全交渉にピリオドを打つことにつながります」
こうした中、第二の都市ハルキウでは17日、ロシア軍の攻撃で住宅などが燃え、地元当局によりますと、5人が死亡、少なくとも20人がケガをしました。
また、首都キーウ周辺では15日から3日連続でミサイルによる攻撃が行われ、ロシア軍は17日、キーウの東に位置するブロバルイの弾薬工場をミサイルで破壊したと発表しました。
ブロバルイの市長は「市のインフラ施設がミサイルで攻撃された。電力供給や上下水道などに問題が起きる可能性がある」としています。
市民や民間施設へのさらなる被害が懸念されます。