ロシアに連れ去られたウクライナの子ども、新たに12人帰還 1年2か月ぶりに母親と再会の娘「涙が出て全身が震えた」
ロシアが侵攻したウクライナの占領地から子どもを連れ去っているとされる問題で、新たに12人の子どもがウクライナに帰還しました。橋本雅之記者の報告です。
子どもたちの帰還を支援する「セーブ・ウクライナ」は22日、新たに12人の子どもをウクライナに連れ戻すことに成功しました。
母・オクサナさん「娘です、私の娘です。ついに救出できました」
ロシアが占領した南部・ヘルソン州からキャンプへの参加名目で連れ去られたリーザさん。ウクライナに戻るのは1年2か月ぶりです。
リーザさん「(ロシアでは)毎日、ロシアの国歌を歌うよう強制された。国歌を暗記できなければ地下室へ連れて行かれた」
さらに、ロシアでは養子になるよう勧められたといいます。
リーザさん「『母親はあなたを捨ててロシアで里親を探している』と聞かされていた」
娘を連れ戻しに行った母親は、ロシア当局から長時間の尋問を受けた上、何度も引き渡しを断られました。
オクサナさん「娘を迎えに来たと泣きながら訴えても、子どもと会わせることはできないと言われた」
リーザさん「母の姿を見た瞬間、涙が出て全身が震えた」
ウクライナ当局によりますと、ロシアの侵攻開始以降、連れ去られた子どもは2万人近くに上っていますが、帰還したのはわずか360人あまりで、救出活動は困難を極めています。