スターリンクをめぐり米国務長官がポーランド外相とSNS上で“応酬” ポーランド側に「感謝」を要求 マスク氏も「黙れ」と一喝

イーロン・マスク氏が手がける衛星通信サービス「スターリンク」をめぐっては、ウクライナのアクセスを遮断する可能性が取り沙汰されていて、ウクライナ軍への影響が懸念されています。
ポーランドのシコルスキ外相が、9日にポーランド側がウクライナ向けのスターリンクの使用料を負担していることを訴えたところ、アメリカのルビオ国務長官とマスク氏を交えた3者でのSNS上の「応酬」に発展する事態となりました。
イーロン・マスク氏が手がける衛星通信サービス「スターリンク」をめぐっては、アメリカ政府の方針に基づいて、ウクライナのアクセスを遮断する可能性が取り沙汰されていて、ウクライナ軍への影響が懸念されています。
こうした中、ポーランドのシコルスキ外相は、9日にSNSでポーランド側がウクライナ向けスターリンクの使用料を負担しているとした上で、「マスク氏側が信頼できないプロバイダーであることが証明されれば、我々は他の業者を探さざるを得なくなるだろう」と投稿しました。
これに対して、アメリカのルビオ国務長官は、「誰もウクライナをスターリンクから切り離すと脅していない」とした一方、「スターリンクがなければ、ウクライナはとっくにこの戦争に負けていただろうし、ロシア軍は今頃、ポーランドとの国境にいるはずだ」と主張し、「感謝すべきだ」と投稿しました。
この「感謝」の要求に対して、シコルスキ外相は、「ウクライナの勇敢な兵士たちが、アメリカとポーランドが共同で提供する重要なインターネットサービスを利用できることを確認してくれてありがとう」と皮肉交じりに応じています。
一方、マスク氏は、「黙れ」と一喝した上で、「あなたが支払っているコストはほんのわずかで、スターリンクに代わるものはない」と投稿し、強気の姿勢を示しています。
このやり取りをめぐって、イギリスメディアは、「アメリカのバンス副大統領が、ウクライナのゼレンスキー大統領に対して感謝を要求したのと共鳴している」と報じています。