軍艦島 説明不十分「強い遺憾」決議採択
ユネスコ(=国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は22日、軍艦島として知られる長崎県・端島炭坑などについて、朝鮮半島出身者の労働についての説明が不十分として「強い遺憾」を表明する決議を採択しました。
決議の対象となったのは、2015年に世界文化遺産に登録された軍艦島として知られる端島炭坑を含む「明治日本の産業革命遺産」です。
決議では、この遺産についての日本政府による展示で、朝鮮半島出身者の労働についての説明が不十分だとして「強い遺憾」を表明しています。
また、日本政府に対して新たな対応を促し、来年12月までに報告を求めています。2015年の登録時、韓国の反対を受けて、日本側が「厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者がいたことについて理解できるような措置を講じていく」と表明、去年、東京都内に「産業遺産情報センター」を開設しました。
しかし、韓国側は説明が不十分だとして反発し、ユネスコ側に対応を求めていました。今回の決議について韓国外務省は、「日本が約束を履行していないことを国際社会に明示し、履行を強く促したことに意義がある」と強調。日本側に「早期の履行を持続的に促していく」とコメントしています。