日本で暮らした少女 タリバンの恐怖語る
6年間、日本で生活し、今はアフガニスタンで暮らす14歳の少女が取材に答えてくれました。日本で暮らしていたことを理由にタリバンに狙われる可能性があるとして、家族で避難生活を送っているといいます。少女の目にタリバンはどう映っているのでしょうか。
■「タリバンが怖くて逃げるしかない」
タリバンが私たちの住む街を占領した後、家族で避難生活を続けています。すでに3回、場所を変えていて、きのう、いまいる親族の家に移動してきました。タリバンが怖くて、もう逃げることしかできません。
タリバンは、女性に暴力を振るったり、女性に厳しいです。車で街を走ると、1人か2人は、タリバンの人を見ます。車の中にいても、顔を隠しています。恐怖しかありません。お母さんも恐怖のあまりずっと泣いているし、妹も怖がっていて、毎日がとてもつらいです。
兄が通っていた学校の先生の1人がタリバンで、友達が暴力を振るわれました。兄は、それがトラウマになり、学校に行けなくなりました。いまは学校に行ったり、外出したりできないので、家で家族と話をしたり、停電もけっこう起きるんですが、電気がある時はテレビを見たりして過ごしています。自分で勉強も続けています。
■日本での6年間「思い出は学校」
日本には6年間、住んでいました。とても充実していました。一番思い出に残っているのは、学校生活です。友達といろんな所に行って遊んだり、話をしたりしました。日本にいた時に出会ったお医者さんに憧れて、将来はお医者さんになるのが、夢です。
■「お父さんも頑張っている アフガンから出たい・・・」
日本では、学校に行ったり、自宅にいることが当たり前でしたが、いまは常に不安で、何が起こるか分かりません。もう1か月以上、学校には行っていません。女の子は、行けなくなるかもしれないので、今後がとても不安です。
お父さんも、色々な国の人にメールしたりして、アフガニスタンから出られるように頑張っています。ここから逃げないと、死んでしまうかもしれないし、とにかくここから、アフガニスタンから出たいです。
(NNNバンコク支局 平山晃一)
「アフガンからの声#5」