プーチン大統領、5期目就任式 ウクライナ侵攻の正当性強調も…政権運営の不安要素は
ロシアのプーチン大統領が現地時間7日午後0時50分ごろ、5期目の就任式に臨みました。モスクワから中継です。
モスクワは気温2℃で、雪がちらついています。こうしたなか、プーチン大統領は、5期目の就任式でウクライナ侵攻の正当性をあらためて強調しました。
プーチン大統領は演説で「ロシアの運命を決めるのは我々自身だ」としたうえで、ウクライナ侵攻を念頭に「ロシア国民は、国家が進む道が正しいと確認した」と強調しました。
その一方で、「西側諸国とも話し合う用意がある。西側諸国が我々と協力するか、それとも我々と戦うかは西側諸国次第である」と述べました。
プーチン大統領は3月の大統領選挙で87%という過去最高の得票率だったことなどにも自信を深めているとみられます。
プーチン大統領は4年前に憲法を改正していて、事実上、終身大統領として83歳まであと12年間、権力の座にとどまることもできます。
――5期目の政権運営も揺るぎないものになるとみていいのでしょうか
反政府的な動きなど力で抑え込んでいますが、不安材料がないわけではありません。
反プーチンの急先鋒、ナワリヌイ陣営の動きは封じ込めた形です。しかし、大統領選で立候補が認められなかったドゥンツォワ氏が新たに政党を立ち上げるなど反プーチンの芽になりかねない動きはあります。
一方で、ウクライナへの軍事作戦のための兵士集めによる労働力不足や、予算が国防費につぎ込まれ、地域開発や医療などにまわらず国民生活を圧迫しているとの不満はくすぶっています。
こうしたなかで、プーチン大統領は長期戦を続けるために友好国との関係をさらに強化するとみられます。今月中に、北京で会う中国の習近平国家主席、そして、時期は未確定ですが、北朝鮮も訪れて金正恩総書記とも会って関係を確認する方針です。