北朝鮮の人権状況めぐる報告書 国外派遣労働者の賃金ほぼ上納か 公開処刑に動員も
北朝鮮の人権状況を調べている韓国の団体は27日、北朝鮮が国外に派遣している労働者について賃金のほとんどを上納させているなどとする報告書を発表しました。
韓国の「北朝鮮人権調査センター」は27日、北朝鮮の人権状況をめぐる報告書を発表しました。この中で、北朝鮮が国連の制裁を破って各国に派遣している労働者について、休日がほとんどない状態で毎日15時間以上の作業をさせられているとしています。また「国家計画分」などの名目で賃金のほとんどを上納するよう強いられているということです。
こうした過酷な労働条件に不満を抱き、病気と称して働くことを拒否するなど、一部では労働者が抗議の意思を示すこともあったとしています。
さらに報告書ではいわゆる政治犯に対する公開処刑についても触れ、公開処刑の際には2000人から3000人が見物人などとして動員されていると指摘しました。また処刑は銃弾を9発ずつ撃たれる銃殺やトラックを使った絞首刑が強行されているということです。